ReFrictionとは,空中超音波触覚ディスプレイ(AUTD)を用いて遠隔で発泡スチロールの摩擦を変える装置です.
対象表面の摩擦を変化させるタイプの触覚ディスプレイとして,これまでにスクイーズ膜効果による表面摩擦の低減や,静電気による表面摩擦の増大などを利用した手法が提案されています.本研究では,AUTDの焦点を発泡スチロールスチロール表面に形成することで,遠隔から発泡スチロールの表面摩擦を低減させることができました.
この装置により,触覚ディスプレイをより大きなスクリーンで構成でき,また発泡スチロール製であるため触覚ディスプレイが使い捨てできるようになりました.これにより,手術室など衛生面が問われる現場での応用が期待されます.
この装置は,赤外線センサで指先の位置を計測し,プロジェクターで映す映像とAUTDの駆動を制御しています.発泡スチロールで象った物体は,取り外しや交換ができるようになっています.
国際学会で発表:Task Ohmori, Yuki Abe, Yu Someya, Masahiro Fujiwara, Yasutoshi Makino, and Hiroyuki Shinoda. “ReFriction: Remote friction control on polystyrene foam by ultrasound phased array,” In SIGGRAPH Asia 2019 Emerging Technologies (SA ’19), 2019. DOI:https://doi.org/10.1145/3355049.3360522
本研究は科研費(基盤B)18H01404 の支援を受けた.
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